飯田橋焼肉だいちゃん家(飯田橋)

連続カレーブログ小説
「カレーみたいな青春」 #26



俺は人形に近寄った。
半身となった人形の断面は日本刀で達人が斬ったかのように平で真っすぐだった。
視線を人形の後ろを移し、再びギョッとした。
壁に亀裂が入っている。
ここまで貫通したのか...


とりあえず人形を片さないと。
俺は焼却炉に向かい、人形を炉口から放り込み火を付ける。
あいつは、力をコントロールできないどころか自覚もしていない。
どうするべきか...



教室に戻り、自分の席であれこれ考えているとガリが走り込んで来た。
神宮寺に会ったという。
しかも思わせぶりな事を言ったとなると、もう迷ってる時間はなさそうだ。





「俺と一緒に、しばらく学校を休んでくれないか?」



考えはある。得策とは言えないけど。




半ば強引にガリを説得し、一旦それぞれ家に帰った。
家に着くと母ちゃんが出て来た。



「あれ、アンタどこ行ってたの?制服着て。でなんで帰ってきたのよ」



「仲間が現れたんだ」




母ちゃんが珍しく真面目な顔になる。




「でそいつ、力の使い方がわからないから」


「あそこに行くのね」


「うん。おにぎり作ってくれる?」


「50個でいいわね?」


「え〜70個は食べ..」



母ちゃんは黙って台所に消える。


ガリはうまいこと親に説明しただろうか。

まぁゴネても無理矢理引っ張っていくけど。
俺やカリナの運命は、あいつにかかってるかもしれないんだから。


一週間がリミットだな。




俺はおにぎりを持って待ち合わせの駅に向かった。



連続カレーブログ小説「カレーみたいな青春」 明日へつづく・・
※この物語はフィクションです。




いやー暑い暑い。デブです。カレー始めます。
カレー生活85日目。




本日は飯田橋裏カレーストリートの一角。
飯田橋焼肉だいちゃん家。


レトロ看板です。


お弁当もやってます。
スタミナカレーは売切れと書いてあったので聞いてみると、
店内では大丈夫とのこと。



着席しメニューを見る。



あ、味噌豚丼にピントが。
んん?おもてのメニュー看板に書いてあった「牛すじカレー」が見当たらない。
最近わかったんですが、
ガリくんは経験則からその料理ににんにくが入ってるか判断するみたいで、
例えば「スタミナ」なんて言葉のつくやつは危ないと察知するわけです。


だから今日の場合、私なんかはスタミナカレーと聞いたら
嬉々として店に入るんですが、
ガリくんは嫌々するわけです。
だから牛すじカレーがメニューに無いとなると死活問題です。
さて...



「牛すじカレーってありますか?」



「......ありますよ」



なんだ今の間は。



「得盛りできますか」
の質問には即答で「できますよ!」



というわけで
私はスタミナカレー得盛り¥800
ガリくんは牛スジカレー(?)得盛り¥800



メニューを見ていて発見したんですが、



どうやらこのだいちゃん家、
昼時の名前はこうちゃん家みたいですね。
てことは今作ってる人がこうちゃんなのかな



で、こうちゃんを見ていると、
私たちの注文を作ってるみたいなんだけど
明らかに同じもんを2つ作ってる感じなんですよね。


ガリくんもそれに気付いたらしく顔が曇ります。




先にサラダとスープが出て来ます。


サラダはポン酢っぽい味。
ガリくんは大丈夫だって。
スープは、テールスープっていうのかな。
焼肉屋によくある味です。



そしてついにカレーが来ました。


えっと2つとも同じものだったので写真は1つです。
途中で気付いたので別に驚きはしませんがね、
まぁでも得盛りでもないです。



でも食べてみてわかったんですが、
カレーに牛すじが入ってるんですね。
だからこの店ではカレー=スタミナカレーということみたい。


しかもにんにく臭はほとんどせず、
ガリくんも平気みたいです。


味は、全然悪くないですね〜
B級系なのは間違いないですが、
カレーの味がなんというか
ガリくんは初めイタリアンって言い、
次にはビーフシチューって言う。


うん、たしかにカレーとビーフシチューの間みたいな
私の好きな味ですね。
おいしかったです。



客層はオールサラリーマンでしたが、
みんな「ねぎ塩豚カルビ丼」をたのんでました。
焼肉屋ですからね。


                                                                          • -

飯田橋焼肉だいちゃん家

〒102-0071 東京都千代田区富士見2-2-9(→MAP

[評価]

味:★★★

量:★★★

CP:★★★

総合評価:★★★

※日記内容、評価はあくまでも個人の主観によるものです。