シンガポール 海南鶏飯 (水道橋)

連続カレーブログ小説
「カレーみたいな青春」 #22





ラーメン屋を出て学校に取って返したが、
ガリもカリナも見当たらない。
くそっ帰ったか?
俺の予感は当たる。悪い予感は特に。
保健室に行くと保健の戸田先生が残っていた。



「戸田ちゃん!ガリは?」


「ついさっき目を覚まして帰ったわよ」


「遅かったか...じゃあカリナは?」


「あの子はもうだいぶ前に保健室から出ていってその後は知らないわ」


「そうか...」



ガリを追いかけるか?いやそれよりカリナが先か。



「どうしたのデブくん?坊主の腹巻きみたいな顔して。締まりがないわねぇ」


「坊主の鉢巻きだ!それに俺は元からこーゆう顔だ!」


「でもガリくんもそんな目してたのよね。フグ大帝の敵を見る目って言うの?おっかない顔してさ」


戸田ちゃんの間違いを正す時間も惜しかった。
保健室を飛び出し、駆けた。
短時間でこんなに走ることになるとは...
てかガリってどこに住んでんだ!?






あてもなく走り続け、俺は隣町近くまで来ていた。
膝に手を置き、息を整える。もう走れねえ。
何やってんだ俺は...ここ、どこだ?



顔を上げて前を見た時、
知ってる奴が目に入った。
あの後ろ姿。
間違いない、神宮寺だ。




繁華街の方に歩いて行く。
ちょうどいい。あいつを抑えりゃガリやカリナを見つけなくてもOKだ。
俺は気付かれないように尾行を始めた。




またあの時のようにゲーセンに行くのかと思ったら、
奴は雑居ビルの地下に降りて行った。
階段の上から覗くが暗くてよくわからない。
行ってみるか...
階段の壁に描かれた無数の落書きやビラが、
悪の巣窟への道案内をしているようで不気味だった。



ドアを開けると鼓膜を破るような爆音が外に漏れた。
ライブハウス?
恐る恐る中に入ると、やかましいなんだかよくわからない音楽が鳴る中、
無数の男女が酒を浴び、踊り狂っていた。



なんだこりゃあ!?地獄絵図か?
目を凝らすと有象無象の中に神宮寺を見つけた。
奴は人を躱しながら店の奥へと進んで行く。
見失わないように後をつけると、やつは一番奥のドアを開け入っていった。
幸運にもそのドアは少し開いていた。
その隙間から中の様子を窺う。



「●※▲⁂∀◉?§☆⏎」


「‰♀℃★♬£」



神宮寺が誰かと話しているのが聞こえるが日本語じゃない。
英語でもない。
それにしてもこのドアの向こうの気配はなんだ?
獣のような殺気を感じる。それも100人、200人じゃない。



その時、わけのわからない言語に混じってやつが日本語を言った。




「...ガリ....」


「...カリナ...」





俺は踵を返すと急いで出口に向かった。


あの野郎。

やっぱり終わりじゃなかった!いやむしろこれから始まるんだ!




どこをどう走ったのか、俺は無事に家に着いた。
もう夜中の1時を回っていたが全然眠れなかった。







空が白み、俺は居ても立ってもいられず着替えて家を出た。
まだ5時くらいだろうか。





学校に着いた時もまだ完全には夜が明けてなかった。
ふと何かの音が聞こえた。


板を踏みしめるような音。竹が爆ぜたような音。




剣道場か。






まさかと思いながらも剣道場へ向かう。
音は近づくごとに大きくなる。




剣道場の扉を勢い良く開けると、男が振り返る。
そこには体から湯気を出した鬼神のようなガリが立っていた。
俺は思わず叫んだ。




「フグ大帝の敵だ!」


「不倶戴天の敵やろ」



連続カレーブログ小説「カレーみたいな青春」 明日へつづく・・
※この物語はフィクションです。





日々暑いですねぇ。デブです。
カレー生活81日目。


今日は海南鶏飯に行ってきましたよ。


前に食べた海南チキンライスが思い出されます。
でも残念ながら私たちにカレー以外は許されない...


店内はアジアンな食堂の雰囲気。
女性客が多いですね。



私はカレーヌードル¥850
ガリくんは海老カレー飯¥850

ごはんとスープはお替わり自由みたいです。


12時前に入りましたが、
12時を過ぎるとすぐに混んできました。
わっ 並んでるじゃん!人気店なんだ。


来ましたカレーヌードル。ライス付きです。



海老カレー。



海老カレーに付いてるスープは、
ファミレスのスープににんにく入れた感じらしく、
ガリくんがダメな顔してます。


カレーは、
私が注文したカレーヌードルのスープもそうですが、
イカレーの味とコクを薄くした感じ。
でもなんかこう、渋みというかおじいちゃんというか..


と首を傾げているとガリくんが


「この味、たとえていいですか」
と自信タップに言うんです。




「どうぞ」






「寺」





...




.....




それだ!寺の味だ!



これはもうね、食べないとわからないんでしょうけど、
確かに寺なんですよ。


抹香とか和尚とか伽藍とかのにおいが合わさった感じ。



私は嫌いじゃないです。



でも特筆すべきは付いてるライスですね。


どうやらガリくんの方は普通のタイ米なんですけど、



私の方はこれ、鶏飯ですね。
鶏ガラっぽい味とにんにく、ショウガの香り。


超旨い。


世界で一番美味しいご飯だと思いました。


当然おかわりします。



ヌードルも、普通においしく、
鶏の南蛮揚げみたいのが乗ってて、
これがまた旨い!



シンガポール行ってみたいですね。



いい食事でした。


                                                                          • -

シンガポール 海南鶏飯 水道橋本店

〒101-0061 東京都千代田区三崎町2-1-1 (→MAP

[評価]

味:★★★(鶏飯は★★★★★)

量:★★★★

CP:★★★

総合評価:★★★★

※日記内容、評価はあくまでも個人の主観によるものです。