キッチンワタル(飯田橋)

連続カレーブログ小説
「カレーみたいな青春」 #17



そこが保健室だと気がついたのは
目が覚めてしばらくしてからだった。


僕はしばらく真っ白な天井を見つめていた。
自分の部屋でいつものように目覚め、
何か夢を見ていたのだと思い、それを思い出そうとした。
腕を動かそうとしたときに走った痛みで我に返り、
ここが自分の部屋じゃない事にやっと気がついた。


そして思い出した。


神宮寺と試合してたんやな、僕。
なんで、あそこまでやってきたんやろ。
やっぱり昨日のこと、怒ってたんやろうか。
怖かったな・・


起き上がってみようとしたところで
カーテンの向こうからドアが開く音がした。


ガリくんは?」


聞き覚えのある声だ。


「あそこのベッドで寝てるわ。」


別の女性の声がしたところで、
すぐにカーテンが少し開いた。


カリナだ。


「あ、ガリくん大丈夫?」


僕は「うん」とだけ答えた。


「そっか。意識が無くて運ばれたって聞いたから
 ちょっと心配しちゃったよ。
 でも、ガリくんもドジだねー。すべって転んじゃうなんて。」


え・・


神宮寺が言ったんやろうか。


僕は答えに迷った。
本当の事を言ってしまおうかとも思ったが
考えてる途中で口が勝手に動いていた。


「あは・・まぁね・・」


可笑しそうに笑うカリナを見て
僕も笑いながら、それでよかったのかもしれないと思った。


「ほらぁ、デブもこっちに来なよ。」


どうやらデブも一緒に来ていたらしい。
カーテンの向こうに大きな影が映し出されたかと思うと
押し殺す様な声だけが聞こえてきた。


「本当に転んだのかよ・・」


ドキッとしてカリナを見ると
不思議そうな顔をしてデブがいるらしき辺りを見つめていた。


「何言ってんのデブ?」


「カリナはちょっとだまってろよ。ガリに聞いてんだよ。」


しばらく沈黙が続いた。
どちらの答えが正解なのかは分からない。
一方的にやられてしまった格好わるいという気持ちと
神宮寺を非難した時のカリナの姿を見るのが嫌だという気持ちが交錯し、
結局僕は転んだ事した。


「そうか・・」


足音とともにカーテンに映っていた影が消えた。


「なんだったんだろうね?アレ。」


カリナがこちらに振り返り、少し肩を上げながら微笑んだ。


そんなカリナを僕はじっと見つめていた。
思えば転校初日、似た様な光景があった。


その仕草を見た時から既に、僕はカリナに思いを寄せてたんや。


カリナと神宮寺がどうゆう関係なんかは知らん。
でも、
もし神宮寺が僕にやったような事を平気でやるような奴やったら・・
もしそうやったら、そんな奴やったら




このまま、だまって見てられへんよ。





連続カレーブログ小説「カレーみたいな青春」 明日へつづく・・

※この物語はフィクションです。







ガリです。まいど。


カレーの方、いきます。
76日目。


今日も飯田橋方面へ。
昨日、デブさんが書いてましたが東京大神宮がある
大神宮通りにカレーを出す店をたくさん見つけてしまったもんで
さっそく行ってきました。


「キッチンワタル」




洋食の定食屋ですかね。
メニューはこんな感じで。




この上に貼ってあるスペシャルランチが気になる。
これがいいっ。これ食いたいっ。


って欲望はカレー生活の僕らには叶えられない願いなんで
カレー食います。


さっきの写真の左下にカレーメニューがあるねんけど
カレーでもいろいろメニューがあります。
ポークカレー、チキンカツカレー、メンチカレー、
コロッケカレー、コスモポリタン、カレードリア、ドライカレー・・・


コスモポリタン


コスモポリタン(ハヤシライス風)って書いてます。
世界主義思想ですか。
皿の中がどんなことになってんのか気になってしゃあないけど、
ハヤシライスが苦手なもんで、
普通にメンチカレー大盛り(830円)を注文。


まずサラダとお味噌汁。




ちょうどサラダを食い終わる頃にカレーきました。





なんかカレーが赤い。
これ、メンチカレーですよね?


まわりがあきらかにおかしいことになってる。


写真の中央のこんもりしてるところが
メンチカツなんですよ。


じゃああきらかに主張してる周りのは何や・・


とりあえず、いただきますっ。




なんやろう、中華のようにちょっと濃いめの味。
トマトか・・?
ハヤシライスっぽい味で。


普通のカレーがこの味やったら
コスモポリタンはもうハヤシライスなんちゃうやろうか。


はじめは結構うまかったけど、
ハヤシライス苦手なガリにはちょっと後半きつかった。
デブさんは好きな味でうまいって言ってましたよ。




で、まわりのやつの正体やねんけど


チキンカツが3つ、コロッケ、厚焼きタマゴでした。


すげー。いつもこんなことになってんねやろうか。
普通にコロッケとかチキンカツとか
トッピングメニューとしても書いてて
100円とか150円とかすんのに、普通に乗っかっちゃってるし。


すばらしい。
そうゆう感じ大好き。
大阪のサービス満点な喫茶店思い出すわ。


大盛りのご飯の量は物足りんかったけど、
揚げ物とサービス精神と
中国人ぽい店員の女の子のかわいい訛り方で
おなかとこころは満たされました。


ごちそうさまでした。


店員さんもみんなええ感じの対応で
けっこう通いたくなるお店でした。


サラリーマン、学生向きって感じかな。

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キッチンワタル

東京都千代田区富士見 2-2-9(→MAP

[評価]

味:★★★

量:★★★★

CP:★★★★

総合評価:★★★★

※日記内容、評価はあくまでも個人の主観によるものです。