タイ屋台料理グリーンパッタイ (駿河台)

連続カレーブログ小説
「カレーみたいな青春」 #12



〜デブの回想2〜



小学六年生になると、
神宮寺は同級生からはもはや神格化された存在となり、
大人達からも神童としてもてはやされた。


その一端を担ったのが奴の剣道の実力だった。
物心ついた時から竹刀を振っていたというその腕前は、
高校生も交えた道場対抗勝ち抜き戦で先鋒で出場し、
なんと大将まで倒してしまう程のものであった。


まさに文武両道、
その年のバレンタインでは神宮寺の席から校門まで
女の子が列を成したという。


あいつはいい奴なのかもしれないとも考えたが、
結局どちらにしても自分とはおよそかけ離れた存在だったので、
関わり合うことなく小学生時代は幕を閉じた。



俺とあいつは同じ中学に上がった。
俺は美術部に入ったが、意外にもあいつは剣道部には入らなかった。
更に意外だったのは、
あれだけ名声を欲しいままにした神宮寺だったが、
入学式から1ヶ月、2ヶ月と経っても、
前のように周りが騒ぎ立てないことだった。


俺の通っている市立中学は、
立地の関係で複数の小学校から生徒が集まる地区割りをしていた。
当然色んな奴が集まってくる。
勉強で天才と呼ばれる奴、スポーツが高校級の奴、
他県まで噂が広がる伝説の不良・・・等、
すごい奴がゴロゴロいる環境では、
神宮寺の神性も薄れたのだろう。


そのことでどれほどあいつが自尊心を傷つけられたかなんて
俺には計り知れないし、知りたくもなかった。
だが入学から3ヶ月が経過した頃、
俺はあいつの闇の部分を見ることになる。
そして俺がどんなに無関心を貫こうが、
否応無しに俺はあいつと関わることになるんだ。



あの日は欲しい画集が地元で見つからず、
大きな街まで遠征しなければならなかった。
無事買い物を済ませ、駅に向かっている時だった。


ゲームセンターの前で不良がタムロしていて、
その輪の中心に神宮寺がいた。
俺は少し離れたところからその様子を見ていた。

からまれているのだろうか?
と思ったその時、
不良たちから歓声が上がった。


神宮寺が札束を出したのだ。
それを全員に配っている。
カツアゲかよ。
どうしようかなぁ同じ学校だけど別に仲良しってわけじゃないしなぁ、
と考えていると、
神宮寺の口から意外な言葉が飛び出した。




「それで好きな物を買うといい。今度会った時にもあげるよ。
そのかわり今日からお前たちは僕の兵隊だ」



俺はゾッとした。
こいつは何も変わっちゃいない。
いや更に悪くなってる。



「オレたちゃなにすりゃいーんだよ『J』?」

「とりあえずこの街が欲しい。目立った奴潰してよ。」



なんだそりゃ!?
中1の考えることじゃねぇ。
『J』ってなんだ!?


「オイ!オイ、そこのデブ!」


え?俺のことか?


「オメーだよデブ、こっち来い!」


「なんで俺の名前を知って..」


「うるせーいいから来い!」


「手始めにこいつなんかどうよ『J』」


「いーんじゃない。.....アレ?君は...」



こいつ、俺のこと知ってるのか?



「みんな、コレはダメだ。僕の知ってる奴だ。」


「なんだつまんねぇ。ホラ、どっか行けデブ。」


俺はその時どうかしていたんだろう。
何に対してかわからないが頭に来ていた。


「おまえ、人を金で買うのかよ?」


「アァ!?テメー『J』に向かって何言ってんだよ」


不良の一人が凄んできた。
なんて恐い顔してるんだ。
このまま殴られるのかと思った時、


神宮寺が不良たちを制して前に出て来た。


「僕に文句があるのかい?見逃してやろうって言ってんのに変わった奴だな。狩っちゃうよ?」


俺は急に虚しくなった。
悪い奴だと疑ってた奴がその通りの人間で、
自分に絡んできている。
俺は心のどこかでこいつのことを尊敬していたのかもしれない。
だから「実はいいやつだった」という結果を期待していた自分が阿呆らしかったし、
今のこの状況も馬鹿らしく思えた。



「文句なんかない。おまえなんかどうだっていいんだ。ただ...
なんかむかつくんだよ」


「...みんな、やっぱこいつやっちゃってよ」



俺は不良たちにフクロにされた。
地面に転がった俺に神宮寺が寄って来て耳元で囁いた。


「少しは懲りたかい?この事は学校にはナイショだよ。もしバラしたら、
次はこんなもんじゃ済まないよ。おまえの周りのやつらも的になる。」


「...だから、おまえなんか...どうでもいいって言っただろ
...おまえはクズだ」


そこで頭に衝撃が走り、俺は気を失った。
意識が飛ぶ瞬間、
(第一印象って当たるんだなぁ。もう絶対あいつに関わるのはやめよう)
なんて呑気に考えてた。


でも世の中そんなに甘くないって、このあと思い知ったんだ。



連続カレーブログ小説「カレーみたいな青春」 明日へつづく・・
※この物語はフィクションです。







こんにちはデブちゃんです。
カレーは毎日食べてるんですが、
更新が遅くなってしまいました。


カレー生活71日目。
この日は2人ともお昼忙しく、
部活に行くころには15時を回ってました。


もうさすがに近場にカレー屋さんがなくなってきたので、
駿河台方面へ。
でもやっぱりどこもランチタイムは終わってまして、
私は今日はもう諦めてC&Cでもいいかぁなんて考えてました。



ところがあったんですねぇアタリの店が。


この辺りはなぜかタイ系の店が多いんですが、
靖国通りからこないだ行ったファーサイを過ぎ、
新御茶ノ水駅のあたりを左に入ったところにあります。


グリーンパッタイ



あるある、私の好物たちが。


早速店に入ると、
中は確かに屋台風というか、
雑多な、でもかわいい内装です。



私はメニューの中に「グリーンカレーラーメン」を発見し、
即決しました。
半ライス無料、大盛り¥100で¥880。おお!安い!
麺は4種類から選べ、ライスヌードルと迷ったが中華麺に。


ガリくんは牛肉のイスラム風カレーライス大盛り¥880



カレー以外にも色々メニューはあり、


こないだ初めて食べて興奮したガパオ系も種類豊富です。
食べたいなぁ



そしてテーブルには調味料。



5分程でグリーンカレーラーメンが来ました。


美味しそうだ!


写真を撮っていると、ガリくんのも到着。

わあ!こっちも旨そうじゃんか!
しかも、ごはんの盛り方が。


いいですね。エアーズロックみたい。



それではいただきます。



スープは結構辛めで、濃厚です。
いやあ旨いですね。
中華麺にも合います。
勿論ごはんにも。



私はナンプラーが最近こよなく好きなので、
ごはんやラーメンにふりかけます。
あ〜うめ〜なぁ 久しぶりにずっと食べてたいやつだ〜



ガリくんのカレーはあまり耳にしないイスラム風カレーですが、
ココナッツミルクが主張するタイっぽい味だそうです。
ガリくん曰く、


「タイ風土手煮」


ガリくんはタイカレーをカレーだと思わないので
しょうがないです。




私は食べ始めから食べ終わった後まで
顔面の汗が止まりませんでした。すがすがしい!


今日の昼飯は諦めてたので、
より美味しく感じました。
安くて、多くて、旨いほぼ完璧なお店でしたね。


初の星5つ、出ちゃいました。

ちなみにタイ系が好きじゃないガリくんは星2つだそうです。
残念です。


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タイ屋台料理グリーンパッタイ

東京都千代田区神田駿河台3-7-15 1F(→MAP

[評価]

味:★★★★

量:★★★★

CP:★★★★

総合評価:★★★★★

※日記内容、評価はあくまでも個人の主観によるものです。